知らぬ間に家がボロボロに!?
シロアリは日本に約20種が生息し、そのうち家屋に被害を
与えるのは、ヤマトシロアリとイエシロアリです。近年では、テレビでも取り上げられたアメリカカンザイシロアリの被害も見られるようになってきています。
シロアリは、アリとついてはいますが、アリの仲間ではな
く、ゴキブリに近い仲間です。シロアリは北海道から沖縄まで日本全土に分布しており、森や林から住宅地の土壌中に生息します。
自然界では、倒木や枯葉を分解して土にかえす「益虫」と
しての役割を持っていますが、家屋へ被害を与えることで「害虫」となります。一般的にシロアリは、土があればどこにでも生息でき、一旦土の中から道(蟻道)を作って、家の床下へ侵入すると床下の土台や束から食べていき、床上の柱や屋根材だけでなく、畳や家具へも被害を与えます。
目に見えない部分で被害が進行していく為、気付いた時には深刻な被害となっているケースもあります。
シロアリは巣の集団が大きくなり、餌となる木材が不足してくると一部が羽をつけ、目が見えるようになり、飛び立ちます(群飛)。毎年必ず羽アリが出るとは限りません。
シロアリの群飛は、4月から7月までの間に、わずか数10分間で行われ、飛行距離は、数100m~1kmぐらいが限界です。
クロアリについても、種類によって同じ期間に羽アリの発生が見られますが、形態から見分けることは可能です。
- シロアリとクロアリの見分け方
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シロアリ クロアリ 形状 触覚 数珠状 「く」の字状 胴体 胸部と腹部は同じ太さでずん胴くびれが無い 胸部と腹部の境がくびれている 羽の形状 細長く4枚とも同じ大きさ 前羽は後羽より大きい
- シロアリの種類
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ヤマトシロアリ イエシロアリ アメリカカンザイシロアリ 分布 北海道北部を除いた日本全土 千葉県以西の海岸線に沿った温暖 な地域 現在、宮城県~沖縄まで生息確認 されているが、局所的かつ集中的 蟻道 常に湿った木材中に生息し、物の 表面に蟻道を作り移動し、広がっていきます 加工能力が高く、巣と加害箇所をつなぐ蟻道が100mに達する事もあります ほとんどつくることはありません 加害習慣 湿った木材を好む為、水廻り(浴室・トイレ・台所等)の木材を加害する事が特に多く見られます 水を運ぶ事ができる為、湿った木材だけでなく、屋根裏なども加害されることがあります。
加害速度も速く、大きな被害となるケースも見られます乾燥した木材だけでなく、湿った木材でも加害します 巣の特徴 特別な巣は作らず、加害箇所付近 の土壌中に生息します 土壌中に塊状の大きな巣(本巣)を 作り、そこから屋根裏・床下・壁の中などの加害箇所付近に分巣を作ります 土壌には生息せず、加害した木材 中に特別な巣は作らずに生息します 巣の規模 数百~数万頭規模 数十万~数百万頭規模 数十~数百頭規模 羽アリ 体色は黒褐色で体長5mm 体色は黄褐色で7mm 体色は黒褐色で頭部は赤褐色 4~5月の温暖多湿な昼間に群飛し、夜行性は無し 6~7月の温暖多湿な夕方~夜間に群飛し、夜行性 年間を通して発生すると言われて います
こういった現象に気づいた場合はすぐにご連絡を。被害の少ないうちに駆除、予防施工を行うことが大切です。
シロアリの予防工事・駆除工事は、床下と床上での作業となります。
床下では、土台等の木部・土壌全面に薬剤処理を行います。
床下にシロアリの被害がある場合は、被害箇所にドリルで穿孔し、薬剤注入を行います。
床下から処理のできない玄関ドア枠やタイルの浴室・トイレ等は床上からの処理が必要です。
玄関・浴室・トイレの入口枠は、ドリルで穿孔し、薬剤注入を行います。
また、タイルの浴室・トイレの壁面については、タイル目地に穿孔し、薬剤注入を行います。
処理後は、木栓・セメント・シリコン等で目立たないように補修します。
一戸建て以外の店舗や事務所・工場・マンション・寺院・神社などのシロアリ工事もお任せ下さい!
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■予防施工の重要性
現在の新築住宅の9割以上は、建築時にシロアリ予防工事が行われています。
使用薬剤や床下環境により条件は多少異なりますが、薬剤効果が持続する期間は通常5年間。
近年の住宅は、鉄筋コンクリートや鉄骨構造などの住宅も増えてきていますが、フローリングなどの床材も含め木材は多数使用されている為、マンション等であってもシロアリ被害の危険があります。
また、ベタ基礎の住宅でも、築年数の経過による基礎の継ぎ目やひび割れ、配管周りの隙間や保護材などのごく僅かな隙間から穴を広げて床下へ侵入して蟻道を作り、加害しているケースもみられます。
床下の漏水や外壁からの雨水の侵入なども、シロアリの誘因・被害拡大の要因となりますので、注意が必要です。